演出雑記00
2025.10.09

演出雑記後編0

子供でも分かる「父と暮せば」が 作りたかった

本日から私の目線からつづる演出雑記開始です。 どうぞお付き合いよろしくお願いします。

まず私の今回のテーマは 子供でも分かる「父と暮せば」 を作ることでした

そのきっかけは私の子供達です。 私は今2年生と4年生の子供がいます。

二人は今小学校に通っていますが まだまだ、甘えん坊で 私がお稽古で家にいない時は 寂しい想いをさせてしまっています。 だから私はいつか子供達が 私の仕事を認めてくれて 応援してもらえるように 全力で仕事をしています。

今回は原爆や戦争が 物語に出てくるので、 まずはアニメーションを 観ることにしました。

その時に子供達も一緒に見たのですが、子供が私に 「原爆ってなに?」「戦争って今もあるの?」など沢山の質問をしてきました。 私はその時に、

「そうか、親である私がしっかり教えなければいけないんだ」

と今さらながら気づいたのです。 そこから私の「父と暮せば」が始まりました。

稽古場にはなるべく子供を連れて行きました。

竹造のピカを昔話に入れ込んだ 一人芝居、

美津江のこどもたちに聞かせるお話会などを、

子供達に見てもらいました。

子供がケラケラ笑うのか、怖がるのか、物語は理解できるのか、 そこに重点を置きました。

「父と暮せば」は日本を代表する最高傑作の台本であります。

私はこの物語が誠に届けなければいけないのは、子供達にと考えたからです。

そして、井上ひさしさんも、 竹造の最後のセリフにあります

「わしの孫じゃが、ひ孫じゃが」です。

本公演は平均年齢が20代前半のメンバーで作られました。

私の子供を含め次の世代にひきつぐためには、その時代にあったわかりやすい演劇の形があるのではないのかと、想い。 あのような演出にしました。

ドラマシアターの「父と暮せば」演出雑記次回に続きます。

#小菅かおり #ドラマシアター #父と暮せば #井上ひさし