
演出雑記01
セットの構想は最初からあった。 テーマは「風」であった!
インスタグラムの大道具加藤氏の記述から此度のセット構築について詳しくわかるのだが、(加藤氏と合わせて読むと面白いと思う) @bookcup103
実は最初からセットの構想はあったのだ。
台本を読んだ直後に 私はすぐにセットのイメージを固めてしまっていた。 それはとてもドキドキワクワクする構想で、これは絶対面白い!と楽しみにしていたのだ。
しかし、色々なご縁のおかげで素晴らしいセットと小道具を頂くことができ、私が当初考えていた舞台セットと違うものとなったのでした。
でもその片鱗はのこっており、舞台の後ろ左右にはひらひらと舞う美しい布が付け足され、 結果として私のやりたかったこととリアルなセットがうまく融合し、こちらの方がよかったんだと今は思っている。
それにもう今となっては、当初私がどんなセットが組みたかったのか私自身もう思い出せないのだ。 セットのテーマは「風」であった!
幽霊である父の気配を伝える『風』
広島中を駆け巡る『比治山の風』
過去の記憶を呼び起こす『過去へと戻る風』
そして、娘の背中を押す『未来への風』
よくわからないが、演劇の神様が「いつまでも思いつきやらにたよってないで、地に足をつけた芝居を作れよ」と助け船をだしてくれたんだと、思うようになっていた。
それが今回の舞台セットである。 一応画像を残しておくが、今となってはこの落書きから私が何を考えていたのか、本当に自分でもわからない!
完成された舞台の画像は加藤氏のサイトから確認してほしい。 当然だが、最初の2枚が私の殴り描きで、絵の上手い方が加藤氏のラフだ。
加藤氏が居なければこの舞台は出来なかった。 また、もう一人の主人公である「風」をつかさどった石黒君の話はまた続きへ。



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